ワゴ・ブログ

Twitter:@quuun_21

オペラセリア煌輝座を聴いた。

 

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遅ればせながらアイドルマスターミリオンライブ!のCDシリーズMILLION THE@TER WAVE11オペラセリア煌輝座を聴かせていただきました!とりあえず最初に書かせていただきたいことは・・・

全人類オペラセリアを聴いてくれ!!!!

です。すみません初っ端から文章力のないオタクで。

 

このブログでは感想を綴っていくのにあたって当然ながらネタバレを含んでしまう可能性があります。僕個人としては買って聴いてからブログを読んでほしい!のですが「別にCD買わないし・・・」と買わない決心をしている方も読んでいただいた後に聴いても楽しめる内容になっていると思います。この世に絶対というものはないと思って生きてきた僕ですが、あります。これはマジで保証できます。文句のある方は@quuun_21(twitter)のDMまでお越しください。いつでもお相手いたします。もちろん文句以外、例えばオペラセリアにおける推しCPについてでもなんでもどうぞ!というか話し相手ありがたい・・・!

 

誤字脱字はお許しください。

 

以下、ネタバレを含みます。

 

 

まず何といっても語りたいのは想像していた何百万倍もドラマパートの出来がいいな、というのが一番思ったことです。恥ずかしながらあまりほかのドラマCDをあまり聴かない人間で最後に聞いたのがSTAR ELEMENTSのドラマパートなのですが、それ以前のドラマパートも含めてアイドルが出てるから面白いけどもしアイドルなしのストーリーだったらちょっと退屈かな程度にしか思ってませんでした(担当Pさんごめんなさい)。むしろ1時間くらいのドラマパートでこれだけの内容なら値段以上ではあるよなとも2時間だったらもうちょいスローテンポでもっといい話になりそうだよなとも思いました、いやまぁそれでも十分楽しんでたのでありがたみしかないわけですが。

 

しかし今回のドラマパートはもしかしたら聴いたのが久しぶりで実は最近のドラマパートは全部そうなのかもしれないがとにかく想像以上だった。キャストも主要人物だけでなく借金取りや他の学生取り巻キーズ、ノリス家のみんなにも声がついていたしSEも凝っている気がする(ハーヴェイの回想シーン、フクロウの鳴き声、周囲のざわめきなど)。こういうSEが多いと場面が想像しやすくて非常にありがたい。部屋の明かりを消してアイマスクをしながら聴いてたのですが、目の前には舞台があって実際にそこでキャストのみんなが演技してる光景までもが想像出来てしまうの凄すぎでしょ。もちろんそこまでの過程は声優さん方の演技力もあってこそなんですけどね。声の演技だけで頭の中にキャラクター各々のちょっとした動作までも想起させるの本当に凄いって毎回思います。この凄さ忘れがちなので毎日生と共に噛み締めていこうな...!

 

個人的には諏訪彩花さん(アリエル・ハワード)の「っておぉい!?」とかのちょっと怒ってるところが好き。

 

話が少し逸れてしまったので戻しますが脚本、これについては後に詳しく語りますがとにかく最高ですね、良い意味で期待を裏切られました。一時間という枠組みでここまでのモノが書けてしまうライターさん天才なのでは?

 

音楽の挿入部分も良すぎる、というより音楽自体が物語の雰囲気、流れに合いすぎてる。星宙のvoyageが流れた時は本当に目の前に宇宙が広がりましたよね。

 

 

〜ストーリーについて〜

僕は買うのが遅かったためtwitterのタイムラインに流れてきた二次創作イラストを見て気持ちを昂らせていた。それで僕は完全にアシュリーを中心としたただのラブストーリーなのだと先入観を持ってしまっていた。美男美女の絡みを見て一喜一憂、阿鼻叫喚のほうが正しいだろうか、をしていく心ときめくラブコメディドラマだと。俺らは彼ら4人がいちゃいちゃするのを見に来ただけなんだと。違った、彼らの出会いは人生を分かつ運命、否、定められた必然なのだろうかと言わんばかりのヒューマンドラマだった。「笑いあり、涙あり」という昔の映画広告のような感想がまさに当てはまる最高傑作だった。

 

成金へリック家に騙され多額の借金を背負わされたノリス家の娘アシュリー・ノリスは借金により奪われた土地や家の証文書を取り返すためへリック家が関与している女子禁制の士官学校に男装をして入学するというところで物語の幕は開けていくのだが、へリック家の息子オスカー・タルボット、その親戚の弟的存在のアリエル・ハワード、主人公のルームメイトのハーヴェイ・バーティの3人と主人公の計4人のそれぞれが抱える夢や想いについてクローズアップした作品になっていると思う。

 

このCDの主題に当たると思うことが「人生とは他人に委ねるものではない」ということだ。物語の舞台は19世紀欧州の貴族社会、想像に容易いかと思われるがこの社会に生まれた嵯峨として家系に準じた職業に就く者も多い。実際にこの物語ではハーヴェイくんがそれにあたるが、彼は母親が病弱であることもあり将来は医学の道に進むことを志望していたが、家柄上軍事関係者になるというレールに乗りこの士官学校に入学していた。入学後も医療本を読んでいたりと諦めきれずといった踏ん切りのつかない状態であったがアシュリーの「自分の人生を自分で切り開かなくていいのか」(ちょっと違うが)という一押しで医療の道に進むことを決心し卒業後無事その道への一歩を踏み出すことができていた。

 

アシュリーが変えた人はハーヴェイのみならずオスカーもそのひとりである。彼もまた金に任せて権力を振るう父親をあまりよく思っておらず、卒業後に彼の言いなりになるのが嫌で何年も留年を繰り返してきた(おそらく何回も留年できているのも父親のおかげというのが少し皮肉めいているが・・・)。彼もアシュリーの言葉によって世界の広さ、己が自由を選択することに対して恐れていることを知りました。後に彼は父親が引いたレールとは違う道、近衛隊という選択を選ぶことができました。亡き母様は今、笑っているだろうか・・・

 

アリエルくんとアシュリーの関係はライバルである。最初はそれこそ喧嘩ばかりしていた二人であったがお互いに高めあっていく過程で相手を知り、認め合う美しき関係を築いていった。そんな中でアリエルは自分よりも実力が上の良い好敵手と捉えていたアシュリーが男性ではなく女性であることを知る。真実を知った後の最初の言葉が「信じていたのに、何故僕を騙したんだ!」という感じの内容だった。え、まってまって僕が想定していた「俺は女に負けていたのかっ・・・」みたいなやつとか顔まっかっかになるみたいなやつじゃない!?!?!?アシュリーを性別関係なしに実力を認めているという風にも取れるが、アシュリーと自分が友情以上の関係と信じてないと出てこない言葉だと思う。周囲から実力の面では一目置かれているもののアリエル君の性格や家柄もあり周りからは一歩引かれた立場にいたであろう。お兄様にべったりなのも彼は自分に寄り添ってくれるというところからなのかもしれない。そんなアリエルの目の前に現れたのが、生意気だが努力家で自分に対して全力でぶつかってくれるアシュリーだったのだ。家柄も気にせず全てをぶつけてくれる彼女をアリエルは互いに高め合う良い好敵手とも、それ以前に単なる盟友とも思っていただろう。それなのに相手は「女性である」ことを隠しており、この時点でアリエルにとっては全てをかけてぶつかり合っていないのに等しかったのだと思う。アリエルにとってはそんな些細な事で揺らぐ関係ではないと信じていたわけだ。だからこそ過呼吸になった際に付き添えない理由が理解できなかったし、騙す理由も理解ができなかったのだ。「嘘をつかれた」というよりは「隠していた」というニュアンスが目立つほうでショックだったのかな。そんなアリエルの気持ちを悟ったのかアシュリーも「彼になら女性であることをバラされてしまってもしょうがない」と諦めとは違う悟ったような態度。ここで彼女に背中を押された一人のハーヴェイが彼女の背中を押し返します。ちなみに僕はここのくだりがきっかけでアリエルくん推しになりました。この後の仲直りする場面でもお兄様ではなく自分自身の言葉でアシュリーに対して向かい合い、アシュリーもまたアリエルに性別を明かした上でもう一度模擬試合で勝負と改めて彼に向かい合っています。まさにお互い全身全霊をぶつけてるなと、盟友すらも超えた彼らの新たな関係に涙が止まりませんでした。

 

 

 

長々と書いてきた割に中身なかったですがいかかでしたでしょうか?劇中の彼らもそうでしたが、自分で立ち向かっていく勇気ってなかなか持てないですよね。「一人で」立ち向かうと考えるとやっぱり怖いし、そう思っているにも関わらず立ち向かえる人は本当に勇敢なのだと思います。でもオスカーやハーヴェイ、アリエルもアシュリーも誰かから貰った勇気をもって立ち向かっていったわけですからそれが本当に一人といえるのでしょうか?少なくとも彼らは一人で戦ったと僕は思いません。心の中に誰かの言葉が生き続ける限り、独りではありません。そして僕らも同じように彼らからも勇気をもらえたし、彼ら以外からもおそらく沢山の何かをもらっているかと思われます。一人で生きている人はいない、みんなの心の中にもきっと誰かいます。アシュリーと3人もそうだと僕は思います。だから彼らの新たなパレードも心配する必要はなさそうですね。       おわり

 

 

 

〜余談〜

最後に入ってきたラブコメディ要素。本編に気を取られて完全に忘れていたがそうだね、そっちがメインだったよねっていう。個人的見解なので読み飛ばしていただいて構わないんですけど、オスカーが一番最初に「愛してる」と言ったの解釈一致ですね。もともと抜け駆け(パーティの夜に抱きついたことと捉えています)をしたのはオスカーなわけだし。誠実な態度のハーヴェイを冷やかす二人もいいですね。そしてアリエル、「そんな酷いことしないよな...?」って、

アリエルお前〜っ!?!?そんなのズルくないかマジで!?!?カーッ!!!!!!!!!

ってなりました。攻めというかアシュリーと拮抗した関係だと思っていたアリエルだが、受けの可能性ありなのか?今まで強気な態度だったあまりにこのギャップ差、風邪ひくでホンマ。しかもこれすらももしかして狙ってやってたとしたら天才。打算狙っているところも配役とピッタリすぎて可能性の種を撒いたオペラセリア脚本家様に感服しました。